「親父 このギター もう弾かないのに大事にしてたよなぁ」
「お父さん、昔はバンド組んで頑張ってたことを聞いたことがあるわ.」
そんなお父さんが亡くなった後の遺品整理で出てきたギター。
どうか慎重に取り扱ってくださいね。
なぜなら、そんな形見のギターに意外な価値があるかもしれないからです。
安易に粗大ごみとして捨てたり
セカンドストリートやハードオフなどで二束三文で売り払う
なんてこそはしないでくださいね。
遺品整理で出てきたギター、まずはその価値を調べてみることをおすすめします。
遺品整理で出てきたギターに意外な価値があることも？
遺品整理で故人の形見として出てきたギターの中に、ご遺族も知らなかった意外な価値を持つものがあることは、実は珍しいことではありません。
故人が愛用していた「ただの古いギター」だと思っていても、専門店で査定してもらうと想像以上の金額がついたり、希少価値のあるモデルだと判明したりすることがあるのです。
なぜそのような「意外な価値」が生まれるのか、具体的な例をいくつか挙げてご説明します。
遺品整理で出てきたギターに意外な価値を持つ具体例
遺品整理で出てきたギターに意外な価値を持つ具体例はこんなケースです。
①遺品整理のギターが有名海外ブランドのヴィンテージギターかも？
半世紀以上前に製造されたギブソン（Gibson）やフェンダー（Fender）といった有名ブランドのアコースティックギターやエレキギターは意外な価値があることもあります。
これらのメーカーの特定の年代に作られたギターは、現在では非常に貴重な「ヴィンテージ」として扱われます。
当時の木材や製造方法に特徴があり、現代のギターでは出せない独特の鳴りやサウンドを持っているとされ、世界中のコレクターやミュージシャンの間で高く評価されています。
特に、有名なミュージシャンが使用していた同年代・同モデルなどは、さらに価値が高まることがあります。
遺品整理で見つかったギターが、実は音楽史に名を刻むモデルと同等の時期に作られたものだった、というケースは意外とあります。
しかし残されたい遺族からすれば、遺品整理で出てきたギターのそんな価値があるとは気づかないことも多いのです。
ギターに詳しくない方にとっては、ただ古くて傷や汚れがあるギターに見えるかことでしょう。
しかし、ヘッドのロゴやボディの形状、シリアルナンバーなどから、専門家であればその価値を見抜くことができます。
②遺品整理のギターが国内メーカーのオールドギター（ジャパンヴィンテージ）かも？
1970年代から1980年代にかけて製造されたヤマハ（YAMAHA）、タカミネ（Takamine）、アリア（Aria）などの国産アコースティックギターや、フェンダー・ジャパン（Fender Japan）、グレコ（Greco）、トーカイ（Tokai）などのエレキギター。
この時代の日本のギターメーカーは、海外有名ブランドを研究し、非常に高い技術力で高品質なギターを製造していました。
この時期の国産ギターの一部は「ジャパンヴィンテージ」と呼ばれ、その作りの良さやサウンドから、現在でも国内外で非常に人気が高く、状態が良いものは当時の販売価格を大きく上回る価格で取引されることがあります。
特に、特定の工場で作られたものや、短期間しか生産されなかったモデルなどにプレミアがつくことがあります。
「日本のメーカーだから」
「そこまで有名じゃないだろう」
そう思ってしまいがちですが、熱狂的なファンが多く存在する年代やモデルがあります。
見た目は地味でも、隠れた名器である可能性があるのです。
③遺品整理のギターが人気アーティストのシグネイチャーモデルや限定生産モデルかも？
特定の有名ギタリストの名前を冠したモデル（シグネイチャーモデル）や、特定の楽器店や期間限定で少数生産されたモデル。
これらのギターは生産本数が限られているため希少性があり、そのアーティストのファンにとっては非常に魅力的なアイテムとなります。
発売から年月が経ち、市場に出回ることが少なくなると、プレミア価格がつくことがあります。
ギター本体にアーティスト名が記載されていなかったり、限定モデルであることを示す情報が分かりにくい場所に記されている場合があります。購入当時の保証書や付属の書類、ケースなどにヒントがあることもあります。
④遺品整理のギターは特殊な材が使用されたギターかも？
ハカランダ（ブラジリアンローズウッド）など、現在ではワシントン条約などで伐採や輸出入が制限されている希少な木材が使われているギター。
枯渇資源である希少材を使ったギターは、年月が経つにつれてその価値が増していきます。
特にハカランダはその音響特性の素晴らしさから、最高級アコースティックギターに使用され、非常に高い評価を受けています。
使用されている木材の種類は見た目だけで判断するのが難しく、専門的な知識が必要です。
ご遺族にとっては単なる古い家具の一つに見えても、それが誰かにとっては探し求めていた貴重な楽器である可能性もあるのです、。
だからこそ、遺品整理でギターが出てきた際には、
「古いものだから」
「もう誰も弾かないから」
とすぐに処分を決めず、まずは専門家である楽器買い取り業者などに一度査定を依頼してみることが非常に重要なのです。
それが、故人の大切にしていたものに新たな価値を見出し、次に必要とする人へ繋げるための第一歩となります。
形見のギターを一般の遺品整理業者に買取に出すと後悔するリスク
遺品整理で出てきた故人の形見のギターを、遺品整理業者に買い取ってもらうという選択肢は、他の遺品整理とまとめて依頼できるという手軽さから検討される方もいらっしゃるかもしれません。
しかし、安易に遺品整理業者に買い取りを依頼すると、後になって後悔してしまう可能性も少なくありません。
その主な理由として、以下の点が挙げられます。
① 楽器の専門知識・査定能力の不足
遺品整理業者は、家具、家電、衣類、食器など、実に多種多様な品物を取り扱います。
そのため、個別の品目、特に専門性の高い楽器に対する詳細な知識や市場価値の把握が、どうしても限定的になりがちです。
ギターには、メーカー、モデル、製造年、使用されている木材、パーツ、さらには同じモデルでも個体差によるコンディションの違いなどによって、その価値が大きく変動します。
希少なヴィンテージギターや人気モデルであっても、楽器に関する専門知識がない業者が見た場合、単なる「ガラクタの古いギター」として一般的な中古品として安く見積もられてしまうリスクが高いのです。
② 適正な市場価値とかけ離れた査定額
前述のように、楽器に関する専門知識が不足しているため、遺品整理業者はギター本来の市場価値を正確に評価できない可能性が高いです。
その結果、相場よりも大幅に低い査定額を提示されてしまうことがあります。
特に、知らず知らずのうちに高額な価値を持つギターだった場合、本来売却すれば得られたはずだった金額と、遺品整理業者からの査定額との間に大きな差が生まれてしまいます。
「楽器専門業者に頼めばよかった」
「損をしてしまった」
と後悔することにつながります。
③ 楽器専門の買い取り業者の方が高額査定になりやすい傾向
楽器専門の買い取り業者は、常に楽器市場の動向を把握しており、国内外での取引事例や最新の需要に基づいて適正な価格で査定を行います。
また、買い取ったギターをメンテナンスし、次に大切に使ってくれる人へ届けるための専門的な販売ルートを持っています。
そのため、ギターの価値を最大限に引き出し、遺品整理業者よりも高額な査定額を提示できる可能性が非常に高いです。
遺品整理業者に買い取ってもらった後に、そのギターの本来の価値を知ってしまい、
「なぜ専門業者に依頼しなかったのだろう」
と強く後悔するケースは少なくありません。
④ 故人のギターへの想いが十分に汲まれない可能性
これは金銭的な価値だけでなく、感情的な側面での後悔にもつながります。
故人が大切に愛用していたギターには、持ち主の愛情や思い出が深く刻まれています。
遺品整理業者は効率的に品物を整理することを主眼としているため、一つ一つの品物に込められた故人の想いに寄り添うことが難しい場合があります。
一方、楽器専門の買い取り業者の中には、楽器を愛するスタッフが故人の大切なギターに敬意を払い、丁寧に査定・取り扱いをしてくれるところも多いです。
「故人が大切にしていたギターだからこそ、価値を正しく評価して、次に大事にしてくれる人に渡してほしい」
そんな気持ちがある場合、遺品整理業者ではその希望が十分に満たされないと感じ、後悔につながります。
⑤ 遺品整理業者が二束三文で買い取ったギターを楽器買取業者が買う流れ
遺品整理業者が二束三文で買い取ったギターが楽器買取業者に買い取られるまでの流れを、具体的なプロセスと背景を交えて説明します。
この流れは、遺品整理の現場でギターの価値が見過ごされがちな状況と、専門業者の役割の違いを反映しています。
① 遺品整理業者がギターを二束三文で買い取る
遺品整理業者は、故人の自宅から家具や家電、衣類などの遺品を一括で整理・処分することを主な業務とします。ギターなどの楽器も遺品の一部として扱われますが、以下の理由から二束三文（非常に安価）で買い取られることが多いです。
- 専門知識の不足
遺品整理業者は楽器の価値を正確に判断するための専門知識を持たない場合が多く、ブランドやモデル（例：Gibson、Fender）の価値を見逃すことがあります。ギターを「古い楽器」として一律に低価格で評価する傾向があります。 - 一括処理の優先
遺品整理は迅速な片付けが求められるため、個々のアイテムの詳細な査定よりも、全体をまとめて処理することに重点が置かれます。ギターは「処分品」や「雑貨」として扱われ、数百円～数千円程度の価格がつけられることが一般的。 - 家族の状況
遺族がギターの価値を知らず、早く整理を終わらせたいと考える場合、安価での買取や処分に同意してしまうケースが多いです。
② 遺品整理業者が買い取ったギターを市場に流す
遺品整理業者が買い取ったギターは、以下のような形で市場に流れることがあります：
- 業者間ネットワークの活用
遺品整理業者は、買い取った品物を自社で再販するのではなく、専門の買取業者やリサイクルショップに転売するネットワークを持っています。楽器に特化した業者にギターをまとめて売却する場合があります。 - オークションや中古市場への出品
遺品整理業者が自社で運営するリサイクルショップや、ヤフオク、フリマアプリなどのプラットフォームに出品することもあります。この場合、ギターの価値を正確に把握していないため、相場より安く出品されることが多いです。 - 在庫としての保管
すぐに売却せず、倉庫に保管し、まとまった量の品物が集まったタイミングで楽器買取業者や中古品業者に一括売却するケースもあります。
この段階では、遺品整理業者がギターを安価で買い取ったため、転売価格も低めに設定される傾向があります。
ただし、楽器の専門業者が関与し始めると、価値が見直される可能性が出てきます。
③ 楽器買取業者が遺品整理業者からギターを買い取る
楽器買取業者は、ギターや他の楽器の価値を専門的に査定し、適正価格で買い取ることを目的としています。
遺品整理業者からギターが流れてきた場合、以下のプロセスで買い取りが行われます：
- 情報収集と接触
楽器買取業者は、遺品整理業者やリサイクルショップと定期的に取引を行ったり、業者専用のオークションやマーケットプレイスを活用したりして、ギターを入手します。遺品整理業者が「価値がわからない楽器」をまとめて売却する際、楽器買取業者がその中からギターを選別します。 - 専門査定の実施
楽器買取業者は、ギターのブランド、モデル、製造年、状態（傷、音質、付属品の有無）を詳細にチェックします。たとえば、遺品整理業者が5000円で買い取ったGibson Les Paulが、ヴィンテージ品として10万円以上の価値があると判断される場合があります。この専門知識が、遺品整理業者との大きな違いです。 - 適正価格での買取
楽器買取業者は、市場相場や再販価格を基に、遺品整理業者や中間業者からギターを買い取ります。遺品整理業者が安く手放したギターでも、楽器買取業者は適正な利益を見込んで数万円～数十万円で購入することがあります。
④ 楽器買取業者がギターを再販
楽器買取業者がギターを買い取った後、以下の流れで市場に再販します：
- メンテナンスと価値向上
ギターのクリーニング、弦の交換、必要に応じた修理を行い、商品価値を高めます。たとえば、遺品整理で埃をかぶっていたギターを磨き上げ、演奏可能な状態にすることで、価値が大幅に上がります。 - 販売チャネルの活用
楽器買取業者は、自社の実店舗、オンラインショップ、またはeBay、Reverbなどの楽器専門プラットフォームでギターを販売します。ヴィンテージや希少モデルは、コレクターやミュージシャン向けに高価格で売れることがあります。 - 適正価格での再販
専門知識に基づき、市場相場に合わせた価格で販売。遺品整理業者が二束三文で手放したギターが、楽器買取業者の手で10倍以上の価格で売られることも珍しくありません。
この流れが起こる背景と問題点
このような流れが生じる背景には、以下の要因があります：
- 専門性の違い
遺品整理業者は「片付けのプロ」であり、楽器の価値判断は専門外。対して、楽器買取業者は楽器市場に精通しており、適正な価値を見極められる。 - 情報の非対称性
遺族や遺品整理業者がギターの価値を知らないため、安価で手放してしまう。楽器買取業者はそのギャップを利用して利益を得る。 - 効率化の優先
遺品整理ではスピードが求められるため、詳細な査定よりも一括処分が選ばれがち。
遺品整理でギターを処分する時の問題点として
・遺族がギターの真の価値を知らず、損をする可能性がある。
・遺品整理業者が安価で買い取ることで、故人の大切な遺品が適切に扱われないと感じる遺族もいる。
があります。
遺品整理で出てきたギターで遺族が損をしないための対策
遺品整理で遺族がギターの価値を最大限に活かすためには、以下の対策が有効です。
- 直接楽器買取業者に相談
遺品整理業者に任せる前に、楽器専門の買取業者（例：「楽器の買取屋さん」「イシバシ楽器」）に無料査定を依頼。オンライン査定や写真送信で簡単に価値を調べられる。 - ギターの情報を事前に確認
ブランド、モデル、シリアルナンバーをメモし、ネットで相場を調べる（eBayやReverbで類似品の価格を参考）。 - 遺品整理業者に価値判断を委ねない
楽器に詳しい専門家を介入させ、適正な評価を受ける。
遺品整理業者が二束三文で買い取ったギターが楽器買取業者に流れるプロセスは、専門知識の差と業務の優先順位の違いによるものです。
遺品整理業者が安価で買い取り、業者間ネットワークやオークションを通じて楽器買取業者に売却され、専門査定を経て適正価格で再販される流れが一般的です。
遺族が損をしないためには、ギターの価値を事前に調べ、楽器買取業者に直接相談することが重要です。
これらの理由から、遺品整理で出てきたギターに関しては、たとえ手軽であっても遺品整理業者への買い取りに即決せず、まずは楽器専門の買い取り業者に相談して正確な価値を調べてもらうことを強くお勧めします。
故人の大切なギターの価値を正しく知り、後悔のない最適な手放し方を選択するためです。
おすすめの楽器専門業者は「楽器の買取屋さん」です。
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